湯活のススメ

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閉店銭湯|照の場|小岩|昭和レトロな銭湯遺産|湯活レポート(銭湯編)vol.313

【所在地】東京都江戸川区南小岩6-26-19

Google マップ

【閉店日】2022/11/25

アクセス

照の湯さんの最寄駅はJR総武線 小岩駅。
両国が近いせいか、栃錦関の像が雲竜型で改札前に構えています。

さて、照の湯さんへはまず南口を出て、ロータリー右手のフラワーロードへ。

そこはかと昭和レトロの薫り漂う小岩フラワーロードを暫し直進。

下小岩小学校バス停を過ぎた先一つ目の信号を右折。

駅から徒歩7分程、資生堂のレトロな化粧品店の先をセットバックした奥が照の湯さん。これは知らないと通り過ぎちゃうレベルですね。

因みにフラワーロード側からは見えませんが、建物裏手に回ると煙突も見られます。

コチラは路地の奥側から見た照の湯さんの外観。

 

【入浴日】2022/11/7:閉店お別れ編

「照の湯」さんは、都内に数少なくなった昭和レトロ銭湯遺産級の銭湯でしたが、その閉店の一報を知ったのは、2022/11/5 東京銭湯ナイトの夜。
余りの衝撃にすぐ翌日電話で確認し、現地を訪問して参りました。

玄関を入ると正面に閉店のお知らせが貼り出されていました。

諸般の事情との事ですので、閉店の詳細はお伺いしませんでした。
因みに照の湯さんの創業は、昭和28(1953)年。新潟出身で、上京当時銭湯で三助をしていたところを相撲部屋にスカウトされた昭和の横綱 羽黒山が、縁のあるこの地に開いた銭湯という逸話が残っています。当時隆盛を誇った銭湯の経営は、上京する北陸県人にとって憧れの存在だったようです。その後、昭和56(1981)年、前店主から現在のご主人が運営を引き継ぎ、現在に至るそうです。

さて、照の湯の歴史はこの辺りとし、ココからは事前確認し、OPEN前に中の様子も撮影させて頂きましたので、そちらの模様も交えてレポートさせて頂きます。

コチラは男湯脱衣場側から見た番台。

そしてコチラは番台から浴室側を見た風景。

男湯脱衣場側から見た広告看板と折り上げ格天井。

コチラは脱衣場に面した坪庭。硝子戸の透かし彫りが可愛らしいです。

下の写真は浴室入口側、仕切り壁上にあるレトロ広告とスピーカー
照の湯さんは内湯側にもスピーカーがあり、常時昭和レトロ歌謡が流れています。

さて、それでは見学はこの辺りにして準備を済ませ浴室へ。

男女浴室仕切り壁には欧風の景色と裸婦像が描かれています。

まずは沐浴でお清めを済ませ、早速お風呂へライド温♨
右手と左手が浅湯(適温)でセンターが深湯(熱湯)。
お湯は地下水の薪沸かしでビロードのように肌に纏わりつくような極上湯。
浴槽上の水色の窓の部分は、往年時魚が泳ぐ水槽があったそう。

浴槽中央の裸婦像と、狼のような風貌の湯口は地下水にカルシウム成分が多く含まれる為か、鍾乳石のように析出物で白くコーティングされています。

左右の浴槽で湯慣らしし、センターの熱湯でじっくり温まります。
トロトロの湯で温まりながら、浴室を眺めて照の湯さんの軌跡に想いを馳せます。

湯上り後は、シャワーで汗を流してフィニッシュ。
普通に利用出来ましたが、見ようによってはバイオハザードに出て来る景色風w

 

さて、今回は営業前撮影で女湯側も撮らせて頂きましたので、ご紹介しておきます。

女湯_脱衣場(女湯側にはベビーベットがあります)

女湯_脱衣場側から見た広告看板と折り上げ格天井

女湯_浴室

女湯_洗い場と仕切り壁のタイル絵(コチラは花鳥風月)

女湯_浴槽

女湯_湯口

女湯_シャワーブース

この後、帰り支度を済ませ女将さんに本日の御礼を告げ、照の湯さんを出ました。
脱衣場を出ると、「またのご来浴をお待ちして居ります」の看板がお見送り。
ちょっとした気配りですが、こういう配慮が出来る施設は銭湯に限らず素晴らしい事が多いです。照の湯さんも施設は大分老朽化が進んでいますが、お湯に負けない温かい接客の照の湯さんを改めて感じる瞬間でした♨

帰り道では、小岩フラワーロードのシャッターにPOPなペンキ絵を見つけほっこり。

さて、照の湯さんのご営業は第2・4土曜定休で営業時間は15:00~24:00です。
お別れ入浴に行かれる方は、設備もかなり老朽化している為、漏水や釜の故障でいきなり閉店が早まる事態も考慮し、お早目の訪問がおススメです。

本日も良い湯をありが湯ございました。

 

【入浴日】2020/9/20:小岩銭湯散歩⑥

この日は小岩銭湯散歩の続編でラスト6湯目に前回行きそびれた「照の湯」さんへ。

それでは早速暖簾を潜って中へ。右手が男湯、左手が女湯です。

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中に入ると、脱場場は見事な折り上げ格天井。最近では余り見かけられなくなった男女仕切り壁上の広告看板も味があります。聞くところによると建築は昭和20年代後半、相撲部屋の跡地に建てられたもので、中普請無く、当時の面影がそのまま残っているとの事。正に当時の歴史を物語る歴史的建造物と言えます。

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それでは受付を済ませて、浴室へ参ります。

天井が高く開放的な浴室。バックヤードへ続くアーチ型扉も時代を感じさせます。

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男女浴室仕切り壁のタイル絵には、湖の畔に佇む女神が描かれています。

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この日2湯目ですので沐浴は簡潔に済ませ、早速お風呂へライド温♨

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照の湯さんの注目ポイントは何と言ってもこの浴槽!
裸婦像が見守る3槽の湯船は中で繋がっており、センターが深湯。両サイドが浅湯。右手よりお湯が注がれているようで、右手側が一番熱く、左手側が少しぬるめです。右手から順繰り湯巡りし、最後は深湯に肩まで浸かってレトロな銭湯芸術の世界に身も心も浸ります。聞こえてくるBGMは「銀座の恋の物語」。入口側の男女浴室仕切り壁上にスピーカーが付いており、浴室には常時懐メロ歌謡が響いていました。

湯を上がり、番台のおかみさんに「いい湯でした」と挨拶して、玄関へ出ると、入る際には気づきませんでしたが、そこに来店感謝のご挨拶看板。
こういう細かい心配りって何だか嬉しいですよね。

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小岩駅への道すがら、夜の帳が下りてライトアップされたフラワーロードが味わい深く、記念に一枚。銭湯天国小岩銭湯散歩、これにて終了です。

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本日も良い湯をありが湯ございました。
お近くへお立ち寄りの際は是非♪

※初回訪問時の脱衣場・浴室写真はGoogleインドアビューより拝借しております。
※コチラはその他の小岩銭湯散歩のレポートです↓

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