【入浴日】2020/3/19
この日はキングオブレトロ銭湯と言われる「千代の湯」さんへお邪魔しました。
千代の湯さんへは、東急田園都市線 三軒茶屋駅下車、西改札左手の世田谷通り口を出て、首都高沿いに右手へ進みます。
駅から徒歩2分程で右手に千代の湯さんが見えて来ます。看板は色褪せており、煙突がある事で、ここが銭湯だとかろうじて分かる感じです。
中はバラック状で、入口脇の朽ちたパレードコーヒーの自販機が哀愁を誘います。
裏手に回るとトタンの塀の向こうに千代の湯さんの立派な煙突が見られます。
上空から見ると、三軒茶屋三角地帯のど真ん中、継ぎ接ぎのトタン屋根に覆われた千代の湯さんが見えます。首都高側がパレードコーヒーの自販機のある入口、裏手路地側が、タイトル下のトタンの塀が一部朽ち果てた入口となっています。
どちら側の入口から入っても、この玄関に辿り着きます。
左手が男湯、右手が女湯。中に入ると番台式の由緒正しきTHEレトロ銭湯です。
余りのレトロっぷりに、銭湯ファンからは「ディープ過ぎる銭湯」「令和に残るワンダーランド」「ここだけ時が止まっている」「三軒茶屋のラビリンス」等と呼ばれて、実は密かに人気があったりします。
中に入ると見事な格天井に高い湯気抜き窓、シーリングファンがあり、浴室入口にはどデカい大熊手と、古き良き時代の銭湯の姿がそのままに。正に噂通りここだけ時が止まっているようです。
最初番台には誰もいらっしゃらず、「すみませ~ん」と呼びかけるも返事はナシ。
「あれ、これ大丈夫?まさかの銭湯で後払い式??」と少し不安になりながら待つこと2~3分。ようやく奥から期待通りのいい感じのお婆ちゃまが番台にご登壇され、ようやく入浴料を支払って浴室へお邪魔します。
浴室内はHPにも写真等の露出は一切無い為、私の拙い解説と鄙びた図面で説明してまいりたいと思います。
浴室に入ると正面は由緒正しい霊峰富士のペンキ絵。男女浴室の仕切り壁には欧風のタイル絵。浴槽の色褪せたタイル、白い壁は窓枠の形に日に灼け、見るもの全てがレトロで時代を感じさせます。
浴槽はシンプルな深湯と浅湯の2槽式。浴槽内で繋がっており、湯温は42~3℃でちょい熱め。ラドン・ガリウム石温浴泉ですので、ラジウム温泉と同様の効果が期待出来ます。浅湯はシングルとダブルのジェットバス、深湯はバイブラバスになっており、良く温まります。
体も温まったところでスチームバスにもお邪魔します。
千代の湯さんのスチームサウナのこの日のコンデションは52℃。
良い意味で予想を覆すパワフルなサウナで、ラドン・ガリウム石温浴泉効果もあり、心地よい発汗が楽しめます。
サウナ後は、水風呂も立ちシャワーも無い為、カランの水を桶に汲み、4~5杯浴びてそのまま休憩。レトロな浴室を眺めながらディープに❝ととのう❞*1事が出来ましたw
仕上げは心地よいラドン・ガリウム石温浴泉の深湯でバイブラに揺られてしっかり温まり、シャワーで軽く流して上がりました。
帰りは首都高側の出口から出ましたが、軒先に千代の湯さんの屋号が染め抜かれた、かわいらしい絵の暖簾が掛かっていました。
表に出るとすっかり夜の帳が下りて、千代の湯さんの窓明かりが見えました。
首都高側を振り返ると、出口の中華屋もしっかりレトロで最後までラビリンスw
レトロな外観とは裏腹に、千代の湯さんのお風呂とスチームサウナの実力はホンモノで、湯上り後、自宅に帰りつくまで湯冷めする事無くポカポカが魔法瓶のように持続し、何だか心まで温かくなり不思議な気分に包まれました。
レトロ&ラビリンス空間が三軒茶屋駅徒歩2分に広がっている令和の不思議。
お近くへお立ち寄りの際は是非♪
*1:スチームサウナ⇒カランの水浴び⇒休憩で時の止まったラビリンスに魂がタイムスリップする様w