湯活のススメ

温泉・銭湯・サウナ・岩盤浴等の温浴施設の楽しみ方

湯活のススメ~メンタルに効くサウナの入り方~

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温泉や銭湯のお風呂ならば、マナーうんぬんは別としても、入り方が分からないという方はいらっしゃらないでしょう。でもサウナや水風呂は知っていても、入った事がない、一度チャレンジしてみたけど、あれは俺に合わないと拒絶している方も結構いらっしゃるのではないでしょうか?

今回は、そんなサウナ未体験者、初心者の皆様に、中級サウニストの湯活のススメ管理人が、僭越ながら『メンタルに効くサウナの入り方』について紹介してみたいと思います(中級者以上のサウナ―の皆様は読み飛ばして頂いて結構ですw)。

1.事前準備

  ①水分補給

サウナでは、発汗し、水分、塩分が失われます。サウナで怖いのは、熱もありますが、それ以上に脱水症状です。事後の水分補給は、体が自然と求めますが意外と見落としがちなのは、事前の水分補給です。サウナを一通り体験すると、私の感覚では500g~1㎏の水分が体から失われます。事後に1ℓ補給するのではなく、事前に300㎎から500㎎補給しておきましょう。脱水症状になってからでは遅いです!

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ポカリスエット / 大塚製薬

  ②沐浴

まずは沐浴です。沐浴とは、髪と身体を洗うことです。

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洗い場 / スパプレジデント(上野)

銭湯や温泉にも洗い場はありますが、サウナ専門施設には、リンスインシャンプー・ボディーソープに始まり、ボディスクラブ、角質ケアの垢すり、シェーバー、シェービングクリームと至れり尽くせりです。この際、徹底的にピカピカボディになっちゃいましょう!日頃の垢と、心に溜まった垢も、まとめて洗い流しちゃいましょうw

ここでの準備でこの後の「ととのい」も左右されちゃうかもです。

  ③入浴

いきなりサウナ室には入らず、まずはお風呂でしっかり身体を温めて、発汗しやすい状態を作りましょう。気持ち良過ぎてここで満足しちゃわないでくださいねw

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露天風呂 / サウナ&カプセルホテル北欧(上野)

お風呂(温泉でも可)でしっかり温まったら、一旦身体を拭き上げます。ビチャビチャの状態でサウナ室に入るのはNGです。他人の迷惑もありますが、汗より先に体表についた水が蒸発しちゃうので、発汗しづらくなっちゃいます。

  ④ツール準備

これは私流ですが、頭のガードを考えたいところです。

サウナ室内は、下段より上段、足先より頭が熱いです。サウナが苦手という方は、頭がくらくらする、顔が火照る、呼気が熱い!等で苦手と感じる方が多いようです。北欧ではサウナハットを被ってサウナ室に入るスタイルも多く見かけますが、日本ではまだまだ復旧していないのと、中にはサウナハット禁止の施設もあるようです。

[SAUNA HAT GUSS] サウナハット(ターコイズグリーン)

[SAUNA HAT GUSS] サウナハット(ターコイズグリーン)

 

そこで私は、サウナ室入室前に、水風呂の水を手桶で後頭部(延髄付近)に浴びて、軽く拭いてから、手持ちタオルを手桶に汲んだ水で軽く絞り、お手製の即製冷しぼ(=冷たいおしぼり)を用意して、それをターバン替りに頭に巻いています。自家製冷えピタと思ってもらえれば良いです。これでサウナ室入室時の抵抗はかなり軽減されます。

タオルは大切な部分を隠す為に・・・という方、お風呂の中でそこ気にしませんよね。サウナ室内もそこまで気にしなくて大丈夫です。但し!ロウリュサービス等を受ける場合は、マナーとして腰巻用タオルを用意しましょうね。私はその場合、事前にタオル持参して、頭と腰の2枚使用しています。

次にサウナマットが置いてあれば、それを使用しましょう。

座面が鬼熱のことがたまにあります。サウナマットがあれば、尻焼き地獄が大分軽減されます。

座・湯?マット ライトブルー (みずわ工業) (バスシ?ト)

座・湯?マット ライトブルー (みずわ工業) (バスシ?ト)

 

さて、いよいよ準備万端です。

かなりサウナ室に入りたくなってきたのではないでしょうか?

いざ、サウナ室に参りましょう♪

 

2.サウナ室

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フィンランド式ケロサウナ / WELLBE(福岡)

サウナにもドライサウナ(フィンランド式サウナストーブ、ガス遠赤外線ヒーター、ボナサウナ)、ミストサウナ、塩サウナと色々ありますが、ここではドライサウナの話を中心に進めて行きます(逆にドライサウナが克服出来れば、ミストサウナや塩サウナは問題無く楽しめると思います)。

前項でも触れましたが、サウナは下段より上段、サウナヒーターに近いところがより熱いです。行けると思ったら、上段のサウナヒーター近くに、厳しいな~と感じたら、下段のサウナヒーターから遠いところに陣取りましょう。

よく上級者は10分・10分・10分の3セットとか話されますが、いきなりそこまで無理する必要はありません。私でも1セット目は大体3分から5分、せいぜい頑張って7分程度です。これは一発目は身体が熱さになれていないのと、この後体験するクールダウンの過程を経ていないので、のぼせやすくなっている為です。人によっては1セット目からサウナ室前にまず水風呂という方も中にはいらっしゃいます。この辺りは好みで良いと思います。

私は、独りでサウナ室に入るときは、メディテーション(瞑想)に入ります。

あらゆるしがらみから解き放たれて「無」になれる小宇宙、それがサウナ室です。

 

3.水風呂

十分発汗したら次は水風呂が待っています。サウナ―の中には、ここまでが事前準備で水風呂からがメインディッシュという方もいらっしゃる位です。

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水風呂 / 湯らっくす(熊本)

水風呂に入る際も、いきなり入るのではなく、かがんで手桶で足元から徐々に肩口へと何杯か掛水をして汗を流してから、足先からゆっくり入りましょう。(汗をかいたまま水風呂に入るのもマナー違反になるので要注意です!)最初慣れないと、キンキンに冷えてすぐ出たくなるかも知れませんが、じっとしていると体表周辺の水が体温で温められて、少しずつ暖かくなってきます。これを「天使の羽衣」と呼ぶ有名サウナ―もいらっしゃいます。ですから、水風呂内ではジタバタせず、じっとすることです。それでもダメなら水面上に手足を出すと、末端四肢が極寒から解放され、多少耐えられるようになります。逆にこの水風呂はぬるいなと感じたら、手足をゆったり動かして、水を体幹の方に集めれば、体温で熱せられない為、多少ひんやり感が増します。

4.休憩

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休憩スペース / マルシンスパ(笹塚)

サウナ⇒水風呂と来て、次は休憩です。 

サウナで十分に蒸されて、その後水風呂で冷まされた身体は、言わば交感神経が両極端に振り切った状態ですので、個々のホメオスタシス(恒常性)が必死に平常を取り戻そうと、副交感神経を活発化させ、自律神経のバランスを取り戻そうとします。個人差はありますが、この過程でいわゆる「ととのった」状態がやってくるのだと思います。温泉や銭湯は、血行を良くし、凝りをほぐし、新陳代謝を高めてフィジカル(身体)に効くのに対し、サウナはメンタルに効くといっているのは、そういう意味です。

勿論、温泉・銭湯は気持ちよくリラックス出来る事でメンタルにも良い効果をもたらしますし、サウナもHSP(ヒートショックプロテイン)を鍛えられる事で、基礎体温上昇、免疫力UP効果はあるのですが、感覚的に分かりやすくいうと温浴=フィジカル、サウナ=メンタルと私の中では認識しています。

 

5.温冷交互浴のゴールデンループ

大体、サウナ好きの方に伺うと、3セットとか5セットとか仰いますが、これはサウナ⇒水風呂⇒休憩の温冷交互浴のゴールデンループを何セットこなすかという意味です。

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サウナ ⇒ 水風呂 ⇒ 休憩

一般的な事例では、凡そ以下のような感じかと思います。

<初心者>サウナ3分⇒水風呂30秒⇒休憩3分

<中級者>サウナ5~10分⇒水風呂1分⇒休憩5分

<上級者>サウナ10~15分⇒水風呂2分⇒休憩10分

上級者に行けば行くほど、サウナ室の滞在時間と休憩時間が長いような気がします。これは高い質の「ととのい」を得る為に、より交感神経の振り幅を大きくし、その後の「ととのう」感覚を大切にしているからではないかと思われます。

但し、初心者がいきなり上級者に追随する必要はありません。

かくいう中級サウニストの私も、1セット目のサウナ室は3~5分でお腹いっぱいになるケースがほとんどで、2セット目、3セット目になるにつれ、7分、10分、15分とじっくり入れるケースが多いです。無理をせず、徐々に「ととのう」感覚に近づけるようトライしてみましょう。

 

6.セルフロウリュ・セルフウィスキング

ロウリュというのは、フィンランド語で「上記」の意味で、サウナ施設においてはサウナストーンにアロマ水(本場フィンランドでは自然の湖の水)等をサウナストーンの上に注いで蒸気を発生させる事を言います。

サウナ施設によっては、サウナ室内にアロマ桶とラドル(アロマ水を掬う柄杓)が置いてある場合があります。ラドルでアロマ水を掬ってサウナストーンに掛けると、ジュジューッという音と共に香ばしいアロマの方向と、急激に上昇する湿度でサウナ室内が高温の蒸気で包まれます。アロマの薫りを楽しみたい場合や、もう一段上の発汗が体験したい場合は、是非使ってみてください。

※但し、中にはロウリュが苦手な方もいらっしゃいますので、他に人がいる場合は、ロウリュしても良いですか?と軽く確認してからにしましょう。

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また、最近では凍らせたアロマ水をクラッシュしボール状にまとめたキューゲル(kugel)を使ったロウリュというのも登場しており、こちらは凍っていないアロマ水とはまた違い、じわじわと蒸気を出し、アロマ室全体の湿度をじっくり上昇させる為、体表だけでなく、身体の芯から温まる効果があるようです。私もまだ見掛けたことはないですが、もし見掛けたら是非試してみてください。

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キューゲル(kugel)

 

ウィスキングというのは、フィンランド語でヴィヒタ(Vihta)、ロシア語でヴェニク(Venick=箒、はたき等の意味)という白樺の枝葉で作ったうちわ上の束で、体を叩いたり撫でたり、挟んだりしてツボ刺激と血行促進に効果があります。

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上富良野 フレッシュ ヴィヒタ / vihita.jp/

稀にサウナ室内にヴィヒタが置いてある施設もあり、ご自由に使ってくださいという事で、セルフウィスキングが楽しめる場合もあります。ウィスキングをすることで、サウナ室内で更なる血行促進が図れる事、白樺の枝葉から出る薫りで、森林浴気分が味わえる事等あり、なかなか心地よいので、機会がありましたら、是非お試しください。

 

7.ロウリュ(アウフグース)サービス

さて、次はロウリュ(アウフグース)サービスです。

ロウリュは前項で取り上げましたが、アウフグースというのは「~を演じる」という意味のドイツ語で、タオルでサウナ客に熱波をお見舞いし、一気に発汗を促すサービスです。ただでさえ、熱いサウナ室内で熱波を浴びようというのですから、初心者にしてみたら尋常な事ではありません。特に上段サウナヒーター横で受けた熱波は、アチチ、焦げる~‼という位の激熱でした為、上級者以外にはお薦めは致しません。

ただ、熱波師も様々な創意工夫でサウナ客を楽しませてくれますので、 ロウリュサービスを受けてみたい!ただちょっと自信が・・・という方は、出口付近の中下段に陣取れば、ロウリュ開始、即脱出とはならずに、じっくりサービスを楽しめるかも知れませんね。

アウフグースマイスターのサービスについては、以下の記事をご参照ください。

yukatsu.hatenablog.com

yukatsu.hatenablog.com

 

 

8.サウナ後の仕上げ

  ①ヒートアップ

サウナ後の仕上げは、温浴施設で体を温めるか、熱めのシャワーを浴びましょう。

サウナで熱せられた体は恒常性の力で熱を冷まそうと発汗し、クールダウンしようとしています。そのまま水風呂>休憩で上がってしまうと、基礎体温が下がったままになってしまう為、最後はヒートアップしてあげる必要があるのです。

私個人的なヒートアップの優先順位は、温泉>薬湯>高濃度炭酸泉>白湯>シャワーという感じですかね。温泉があれば、温泉。無ければ順番に時点の物って感じです。サウナ⇒水風呂後の老廃物を出して引き締まった皮膚に温泉や薬湯、高濃度炭酸泉があればその成分を目一杯吸収して上がるイメージです。湯上り後の肌の張りが変わってきますよ。

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  ②水分補給

湯上り後、忘れてはいけないのがやはり水分補給

お酒を召し上がる方はビール!と行きたいところでしょうが、サウナで発汗した後は体内の水分が不足し、血液もドロドロに近い状態になっています。いきなりアルコール摂取するよりは、ミネラルウォーターか、スポーツドリンクのような物が良いかと思います。サウナーの間ではオロナミンCとポカリスエットを割った「オロポ」やヤクルトで割った「オロヤク」、カルピスで割った「オロカル」等がトレンドのようですが、まだまだ一部サウナ施設でしか見かける事が出来ません。もし見掛けたら是非一度試してみてください。

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10.初心者のサウナバイブル

初心者の為のサウナバイブルという事で、余り難しく考えずに、よりサウナのメンタリティでメディテーショナルな部分を感じてもらえるものとして、以下の3点を挙げておきます。お時間がありましたら、是非ご覧ください。

www.tv-tokyo.co.jp

ドラマ「サ道」はBSテレビ東京「ドラマ25」枠で2019/7/19(金)から。

毎週金曜深夜0:52~スタート♪ 主題歌はCorneliusの書き下ろしで作詞は原作者タナカカツキ氏による「サウナ好きすぎ」♪♪ サウナ界の1大ムーヴメントお見逃しなく‼

マンガ サ道~マンガで読むサウナ道~(1) (モーニング KC)

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湯遊ワンダーランド コミック 1-3巻セット

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以上、こちらの記事を読んで、一人でも多くの未体験者が、「じゃあ、サウナにも入ってみるかな?」という気分になって頂ければ幸いです。自信がないから、一度レクチャーしてという方がいらっしゃいましたら、都内近郊で、日時が合えばご一緒させて頂きますので、お気軽にお声掛けくださいませw

※浴室・サウナ内の写真は撮影不可の為、各施設公式Webサイトより拝借しております。

※よろしければブログ開設初期に書いたコチラの記事も併せてご参照ください↓

yukatsu.hatenablog.com