【所在地】東京都小金井市桜町3-7-1 江戸東京たてもの園東ゾーン内
【入浴日】2020/12/13:大銭湯展からの子宝湯
この日は特別展「大銭湯展」観覧の為に「江戸東京たてもの園」を再訪。
特別展は、入口入ってすぐの展示室で開催されていました。
それでは暖簾を潜って中へお邪魔します。
大銭湯展は4期に渡って開催されていますが、第2期は「ぬくもりと希望の空間~大銭湯展」と題され、銭湯黎明期の江戸から現代に至るまでの貴重な記録が展示されていました。私が注目したところでは・・・
「浮世風呂」
式亭三馬により文化6(1809)年~10(1813)年に渡って全4編9冊に渡って描かれた当時の銭湯風物詩。コミックサイズで見た目は正に江戸時代当時のマンガ!
「賢愚入込銭湯新話」(けんぐいりこみせんとうしんわ)
山東京伝により享和2(1802)年に書かれた銭湯に関する書物。こちらもコミックサイズに近く、絵図が多い為、こちらは現在の雑誌に近いものだったのかもですね。
「たぐち湯の兎手通し」
昭和30(1955)年~平成20(2008)年、足立区西新井にあった「たぐち湯」の兎毛通し。兎毛通しとは、火事の多かった江戸時代より火を扱う銭湯が火除けの御守として軒先に付けた縁起物の彫刻で、特に唐破風に付けた物を兎毛通しと呼んだそうです。展示品のように鶴や龍、七福神等縁起物が扱われ、物によっては家一軒建つほどの金額が掛かるものもあったそうです。
大銭湯展は以下開催中。ご興味のある方は是非♪
・2期:2020年10月24日(土)~2021年1月31日(日)
・3期:2021年2月27日(土)~2021年5月30日(日)
・4期:2021年6月26日(土)~2021年9月12日(日)
さて、折角江戸たてもの園に来たのですから園内を散策してみましょう。
西ゾーン、東ゾーンとありますが、目指すは子宝湯のある東ゾーン。
園内には珍しい建造物が満載。こちらは移築された皇居前石燈籠照明。
東ゾーン手前には旧万世橋交番。
東ゾーン入口には旧都電電車。
そして東ゾーンの一番奥に鎮座するのが目指す「子宝湯」。
入口の豪壮な千鳥破風や唐破風、軒下の兎毛通しが圧巻です!
玄関を入ると章仙の見事な九谷焼が入館者をお出迎え。
それでは男湯からお邪魔してみます。脱衣場天井はこれも見事な折り上げ格天井。
男女脱衣場仕切り壁上に掲げられた看板がレトロです。
脱衣場に面した中庭も移築時に再現されています。
こちらは男湯の景色。正面のペンキ絵は1993ナカジマと雅号が入った銭湯絵師 中島盛夫氏の手による雄大な富士山です。
見学や撮影だけでなく、湯船に入ってみたり、洗い場に座ってみる事も可能です。
男湯側仕切り壁のタイル絵は、奥が源平合戦、手前が五条大橋の牛若丸と武蔵坊弁慶の決闘の絵。九谷焼の唯一無二の一点ものです。鏡広告も当時の物ですね。
それでは続いて女湯。籐籠やベビーベッド、赤ちゃん用体重計が当時を物語ります。
こちらが女湯の景色。高い天井や往時の建具の様子が分かります。
女湯側のタイル絵は奥から舌切り雀、猿蟹合戦。こちらも貴重な物です。
この日は懐かしい木桶と木の椅子に別れを告げ、子宝湯を後にしました。
さて、この日は東ゾーンで立ち寄りたい建造物がもう一つ。
「子宝湯」はアニメ映画の金字塔「千と千尋の神隠し」油屋のモデルと言われていますが、東ゾーンにはもう一つ、「千と千尋の神隠し」で釜爺の仕事場のモデルとなったと言われる建造物があります。それがこちらレトロ文具屋「三省堂」!
三省堂は江戸たてもの園で宮崎駿監督が一番興味を持った建造物と言われ、この店内の景色が釜爺の仕事場のモデルとなったそうです。
皆様も、明治、大正、昭和のレトロ建造物と「千と千尋の神隠し」の世界に触れてみてはいかがでしょうか?そう言えば、「千と千尋の神隠し」の興行記録を抜くのではと言われている「鬼滅の刃」も時代背景は大正時代。モデルとはいかないまでも、ストーリーに登場するものに近い雰囲気の建造物があるかも知れませんね。
【入館日】2016/5/8:都立武蔵野公園からの子宝湯
この日は都立武蔵野公園にて芝そり滑りを楽しんだ後、江戸東京たてもの園へ。
<江戸東京たてもの園>
こちらは大きく西ゾーン・東ゾーン・センターゾーンに区切られているのですが、東ゾーンの中に「子宝湯」の表記が@@;;
早速行ってみねばとの事で、お邪魔しました。
こちらは「千と千尋の神隠し」油屋のモデルとも言われている銭湯で東京足立区千住元町で昭和4年~昭和63年まで現地で営業していたものを移築されており、お湯には浸かれないものの、こちらに移築されて昭和銭湯の佇まいを現在も保っています。
その上こちらは、、、何と!男湯も女湯も入り放題♨番台にも上り放題です♨
※㊟ 見学施設の為、必要以上に服を脱いではいけませんwww
※㊟ 現在はコロナ禍でもあり、番台に上る事は出来ません(´;ω;`)ウッ…
少しばかり建物内を紹介。※こちらは公式Webサイトからの拝借です。
こちらの様子は公式WEBサイトの360℃パノラマビューが秀逸なので、ご紹介しておきますね(*^^*)
<子宝湯360℃パノラマビュー>
https://www.tatemonoen.jp/panorama/east_jp/e04/
観覧者からは「お風呂に入りたい!」との声も多々あるようですが、実現は遠い道のりのようです。
お時間にゆとりのある方、銭湯に興味はあるけど裸のおつきあいにちょっと抵抗のある方、話のネタにお湯に浸からない銭湯はいかがでしょうか?