湯活のススメ

温泉・銭湯・サウナ・岩盤浴等の温浴施設の楽しみ方

閉店銭湯|鶴の湯|折尾|八幡西区最後の銭湯|湯活レポート(銭湯編)vol.774

【所在地】福岡県北九州市八幡西区堀川町2‐8

Google マップ

【入浴日】2022/6/18
【閉店日】2024/3/15

 

この日は北九州市方面へ足を延ばし「鶴の湯」さんへ行って参りました。
鶴の湯さんの最寄りは、JR鹿児島本線 折尾駅。最近リフォームされ、外観等は往年の風情を残したまま新しい庁舎へと変身を遂げています。

まずは東口を出て右手方向へ。

JRの高架を抜けると、堀川沿いのレトロな長屋風景が目に飛び込んで来ます。

さて、その堀川沿いに進む事、徒歩3分程で右手に鶴の湯さんが見えて来ます。

横の空き地からは鶴の湯さんのボイラー室と煙突も見る事が出来ます。

それでは早速中へお邪魔します。

入口は福岡銭湯の例に漏れず暖簾は出ておらず、中から湯の流れる音や桶の音が聞こえるか、灯りが点いていれば営業中。女湯はマークも無い為、察して入りましょう。

 

さて、ここからは週末にも関わらず他に入浴客も居らず貸切状態でした為、女将さんにご了承を得て中の景色も撮影させて頂きましたので、そちらの写真を交えてレポートを進めさせて頂きます。

中は番台式のコンパクトなレトロ銭湯です。

入浴料は440円。確か福岡市内は450円でしたが、都道府県ごとの入浴料は上限を定めているものですので、福岡県下では北九州、大牟田と地域ごとか浴場ごとに入浴料にバラツキがあり、それぞれの地域ごとのお家事情がありそうです。

それでは見学はこの辺りにして受付を済ませて浴室へ参ります。
水色のタイルが可愛らしい浴室中央に主浴槽、奥に2つの小浴槽。

まずは洗い場でしっかり全身をお清め。段違いカランは地方で稀に見るタイプです。

お清めが済んだところで、早速センターの主浴槽へライド温♨
浴槽は手前がジェットバス、奥が深湯で底面から新湯が滔々と注がれるタイプ。

奥の小浴槽もと思いましたが、こちらには湯が張っていませんでした。

主浴槽のジェットバスで凝りをほぐし、深湯に肩まで浸かりじっくり温もります。
このひとときが湯巡りの至福の瞬間かも知れませんね。

天を仰ぐと湯気抜き窓からは柔らかな午後の日差し。
はぁぁぁぁ~。思わず安息の溜息が漏れます。

深湯でしっかり温まり、最後は上がり湯を頂いて浴室を後に。
湯上り後、女将さんに奥の2つの小浴槽は故障中ですか?とお伺いしたところ、『最近はお客さんもめっきり少なくなって今は入れてないの。昔は右手が薬湯で左手は水風呂だったんだけどね』との事。ローカルの銭湯も事情はなかなか厳しいようです。

帰りに女将さんが『今日はバレンタインだから、これ持って行きなさい。皆にあげてるの。』との事。勿論女将さんのユーモアですが、浴槽で100%答えられない分なのか、ウィットと気が利いています。

帰り路、ストロベリーチョコの甘さが心に沁みました。
本日も良い湯、真心のこもったチョコレートをありが湯ございました。

 

その鶴の湯さんですが、福岡県浴場組合HPのお知らせでひっそりと閉店のお知らせが掲載されました。閉店日は2024/3/15。

くしくも鶴の湯さんの閉店で八幡西区からも銭湯の灯が消えました。他にも同時期に福岡県内で3軒の銭湯が閉店したようで、これで福岡県下の銭湯も残り20軒となってしまいました。まだ巡れていない銭湯もございます為、実家のある福岡に帰省した際は、地道に巡ってみたいと思います♨♨