1.第6回温コレカフェ「『癒やしの温泉紀行 究極のにごり湯』出版記念トークセミナー
湯コレカフェは、温泉達人会の飯出敏夫氏が、温泉のトピックス紹介や、出版を記念して開催するトークセミナーで、毎回温浴業界のゲストを招いて行っています。
今回は、『癒しの温泉紀行 究極のにごり湯』出版を記念して、共著の三橋弘之氏と北出恭子氏を招いてNATULUCK茅場町二号館4階大会議室にて行われました。
それぞれ御三方から、究極のにごり湯の中でも印象に残った、究極中の究極のにごり湯をそれぞれ5湯ご紹介頂いた物が以下の通りです。
●三橋弘之氏
松代温泉 国民宿舎(黄金の湯)
【公式サイト】 国民宿舎 松代荘 長野への家族旅行に最適な温泉旅館 真田幸村ゆかりの まつしろ温泉
加賀井温泉 一陽館(黄金の湯)
2019年 加賀井温泉一陽館へ行く前に!見どころをチェック - トリップアドバイザー
高峰温泉 ランプの宿(乳白の湯)
天狗温泉 浅間山荘(赤湯)
武蔵小山温泉 清水湯(黒湯・黄金の湯)
わいた温泉 豊礼の宿(ホワイトブルーの湯)
※1湯目の「松代温泉」と2湯目の「加賀井温泉」は近接エリアとしてまとめて紹介
●北出恭子女史
姥湯温泉 枡形屋(乳白の湯)
国見温泉 石塚旅館(エメラルドグリーンの湯)
八ヶ岳湯元 本沢温泉(乳白の湯・赤褐色の湯)
地獄温泉 青嵐荘(乳白の湯)
●飯出敏夫氏
乳頭温泉 鶴の湯(乳白の湯)
高湯温泉 吾妻屋(乳白の湯)
加仁湯温泉 奥鬼怒温泉ホテル加仁湯(乳白の湯)
万座温泉 万座高原ホテル(乳白の湯・エメラルドグリーンの湯・黄緑の湯)
白骨温泉 小梨の湯笹屋(乳白の湯)
流石に温泉界の達人達のトークは、興味を惹かれる話の連続で、お薦め理由も納得のいくものばかり。どれもこれも行ってみたくなっちゃいました。
いずれ訪問した際は、そちらのレポートは改めてという事で。
最後は皆でいい湯ポーズです。
2.2019/11/16 錦糸町「御谷湯」(4F)
第6回湯コレカフェ~懇親会を経て、にごり湯が恋しくなったところで、東京銭湯お遍路300湯超の温泉ソムリエ仲間Mさんより、これまでの銭湯で1番はココと教えて頂いた、錦糸町の温泉銭湯「御谷湯」さんへお邪魔しました。
「御谷湯」さんへはJR錦糸町下車、北口を出て駅前ロータリーを左手方向へ。
北斎通りをJRの線路沿いに直進。路地からは東京スカイツリーが綺麗に見えます。
津軽稲荷神社を超えたら、その先を右折し、大横川親水公園の中をブラ~リ。
二つ目の橋「ほうおんばし」で蔵前橋通りを左折。
石原三丁目交差点を右折し三ツ目通りに入ります。
二本目の路地を左に入ると「御谷湯」さんが見えてきます。
こちらは銭湯建築家 今井健太郎建築設計事務所の手により平成27年5月にリニューアルOPENしたビル型銭湯です。
1F フロント、ロビー
4F 銭湯(洞窟風呂)
5F 銭湯(富嶽三十六景)
となっており、男湯と女湯が4Fと5Fで週替わりの入替制となっています。
4Fは洞窟をイメージした隠れ家風で、5Fは富嶽三十六景のペンキ絵のある開放的な空間との事。この日は4Fが男湯でした。受付を済ませ、早速EVで4Fへ。
備え付けのリンスインシャンプーとボディソープをお借りして沐浴を済ませ、いざ、ビルイン銭湯のにごり湯の世界へ♪
こちらの源泉はメタケイ酸泉ですが、モール泉*1が混じっている為、色は濃いプーアール茶のような色合いです。更に「御谷湯」さんの特徴は、この源泉を高温湯、中温湯、不感温泉、冷水風呂の4温帯で提供している点です。
まずは温泉に浸かる前に白湯の各種ジェットで本日の凝りをほぐします。
左から打たせ湯、ジェット付き座風呂、ボディーマッサージ、ボディジェット。
特に打たせ湯は秀逸で、2.5m程の高さから湯が落ちて来て、首筋、両肩、肩甲骨の間と、湯の落ちる圧力と温熱効果で大変心地よく凝りがほぐせちゃいます。
さて、いよいよ温泉ですが、ここは4つの温度帯があるので、まずは不感温泉から。
洞窟上に囲まれた岩風呂で、温度は35~36℃。正に体温と同化した不感温泉の中で、ひたすら源泉の薫りとツルツルした肌触りと向き合う至高のひとときです。
続いて中温泉(41℃)。湯船奥の金屏風のような絵が美しいです。
そして高温泉。湯温は43℃。足元から熱い湯が注がれており、しっかり温まります。
この後、露天風呂のくすり湯にもお邪魔してみました。
本日はハーブ湯で、湯温計のパイプにずっしりとハーブの詰まった袋が下げられており、ハーブの香りが仄かに漂います。
そして、忘れてはいけないのが、源泉冷水風呂。
冷水風呂は中温風呂の奥に見える小さめの浴槽です。水温は19℃。実は「御谷湯」の源泉は18.6℃の冷鉱泉なので、 ここが最も源泉に近いのです。ツルツルする触感を楽しみながら、掌で掬い、顔にも源泉成分を浸していきます。
程よく皮膚が引き締まり、クールダウンしたところで半露天の縁側で坪庭の緑を眺めながらしばし休憩。御谷湯さんの浴室内は一幅の絵画のように美しいです。
温冷交互浴からの休憩で軽くととのっちゃいましたw*2
この後、高温浴と源泉冷水風呂を3往復程、温冷交互浴で楽しんだ後、不感温泉にじっくり浸かり、最後はやはり高温泉で体の芯までしっかり温めます。仕上げは手桶で組んだ温泉をタオルにしっかり含ませて絞った後、源泉成分を擦り込むように、体を軽く拭き上げて上がりました。
帰り際、入口に2F「CAFE&BARとまどい」の看板が出ていました。
こちらも次回機会があったらお邪魔してみたいと思います。
3.2020/7/16 錦糸町「御谷湯」再訪(5F)
この日は「御谷湯」さんの5Fが男湯と伺い、約9か月振りに再訪しました。
道程等は、上記の前回訪問時のレポートをご参照願います。
錦糸町駅からそぞろ歩きする事15分程、三つ目通りより路地を入ると御谷湯さんの看板が見えて来ます。
玄関を潜ると下足箱の上には宝船の額が飾られています。
ビル型銭湯ですが、ロビーも柱時計と畳で和テイスト。
それでは受付でロッカーキーを受け取りEVで5Fへ。
脱衣場も湯気抜き&明かり取りの窓が障子で、ロッカーも漢数字、懐かしい籐籠も用意されていて和テイストが徹底されています。
準備を済ませ浴室に入ると葛飾北斎の出生地にちなんだという富嶽三十六計「甲州三坂水面」をモチーフとしたペンキ絵が鮮やかに目に飛び込んできます。
まずは沐浴で全身お清めを済ませ、いざお風呂へライド温♨
最初は各種水流マッサージの白湯から。
右手からボディージェット、ボディーマッサージ、座風呂、打たせ湯。
順繰り湯巡りすると、軽く血行促進されて体もほぐれてきます。
続いてメインバスの天然黒湯温泉へ。
一番奥が中温湯(40℃)、センターが高温湯(44℃)、手前が低温湯(21℃)。
中温湯、高温湯と湯巡りし、低温湯は温冷交互浴の為、後に取っておきます。
続いてくすり湯。この日はアロエの湯で湯の色は淡いグリーン。
湯温は36℃の不感温帯で、いつまでも入っていられる心地よさです。個人的には薬湯は、薬効成分を経費吸収させる為にじっくり浸かりたい派で、熱過ぎるよりはぬる湯の方が好み(生薬にもよりますが、トウガラシ系や高麗人参系は発汗促進の為、熱めが良い)です。
くすり湯にじっくり浸かった後は露天黒湯(中温湯40℃)へ。
個人的にはこの黒湯が今日一でした。足元から新鮮な源泉がドバドバ投入され、浴槽の縁から軽く溢れさせており、ヌルツル感も黒湯特有の香りも一番。キラキラと細かい湯の花が舞い散り、心なしか新鮮な温泉でしか味わえない泡付きも感じられます。
この日は、露天黒湯をメインに低温湯と不感温帯のくすり湯を挟みながら2度3度と温冷交互浴を楽しみ、露天横の休憩スペースで寛がせて頂きました。
湯に浸かっていると忘れますが、ここは錦糸町のビル5Fなので、露天横の小窓から心地よいビル風が流れてきて、夢心地の外気浴。
帰りには、大横川親水公園からライトアップされた東京スカイツリーが拝め、清々しい気分になりました。
洞窟風と富嶽三十六計の和テイスト二つの顔を楽しめる黒湯温泉銭湯 御谷湯さん。
お近くへお立ち寄りの際は、是非♬
※脱衣所、浴室内は撮影不可の為、Googleインドアビューより拝借しております。