【入浴日】2020/2/4
【閉店日】2020/3/31
【所在地】東京都荒川区西日暮里4−22−10
この日は「富来浴場」(とぎよくじょう)さんが閉店されると伺い来訪。
「富来浴場」さんへは、JR西日暮里駅下車、道灌山通りを左手へ。
西日暮里駅前歩道橋を渡り、道灌山下方面へ。
西日暮里四丁目交差点を右折すると左手に富来浴場さんが見えてきます。
こちらが富来浴場さんの全景です。
赤い暖簾を潜ってこれまた赤い下足箱へ靴を仕舞います。
振り返ると閉店のお知らせが。。。
中に入ると落ち着いた待合ロビー。往年はここも賑わった事でしょう。
リンスインシャンプーとボディーソープはフロント貸出式なので、お忘れなく。
それでは受付を済ませて、お湯を頂きます。
脱衣所には広い腰かけ台、天井には瀟洒なシャンデリア。
浴室に入るとシンプルな水色の壁と洗い場は薄ピンク色のタイル。
写真では男女浴室に跨る銭湯絵師 故早川利光氏の霊峰富士がありますが、傷んだためか塗りつぶされて今は水色の壁となっています。
男女の仕切り壁には山並みに囲まれた湖と木立の美しいタイル絵。
いつもよりも丁寧に沐浴を済ませてお風呂を頂きます。
富来浴場さんのメインバスは都内では珍しいセンター配置式の楕円浴槽。
こちら以外では、同じ荒川区の雲翠泉で見掛けた位です。
アクアブルーの楕円浴槽に満々と湛えられた井戸水の沸かし湯は42℃程度の適温で、手足を伸ばしてゆったりリラックス。
続いて上の写真右手上に見える薬湯へ。本日はバスブレンド靄の湯でした。
乳白色の薬湯は、疲労回復、冷え性、肩こり、腰痛、リウマチ、あせも、湿疹、ひび、しもやけ、あかぎれ、にきび等に効果があるそう。温泉気分で暫し寛ぎます。
体が火照ったところで、立ちシャワーで水シャワーを浴びて温冷交互浴。
富来浴場さんの立ちシャワーは変わっていて、水だけシャワーとお湯だけシャワーが一つのブースに両方あり、選んで使えるようになっています。
〆は肌触りの軟らかい深湯のバイブラに揺られ、高い湯気抜き窓やタイルを眺め、これまでの富来浴場さんの歴史に想いを馳せました。
受付時におかみさん、湯上り後に若旦那に話を伺う機会がありました。
富来浴場さんは昭和32年創業、今年で63年目。周囲は学校施設等が多い物の住居が少なくなって日々の入浴客の足も鈍り、半年ほど前から継続断念を検討し、このタイミングでの閉店告知となられたそうです。閉店後は取り壊しも決まっているようですので、入浴できるのは来月末までだそうです。
本日も良い湯をありがとうございました♨
またこれまで長い間地域の銭湯ライフを支えて来られた事に感謝し、最後の日までのご無事の営業をお祈り申し上げます。富来浴場さんの常連様も、一度は行ってみたいという方も、最終営業日は2020/3/31。日曜定休日ですので、お間違いなく。
是非足をお運びくださいませ。
2020/2/24千歳湯訪問の際に、日のある内に富来浴場の前を通りましたので、再度外観を撮影しました。モスグリーンの外壁やデザートイエローの千鳥破風等、風合いがよく分かりますのでこちらにUPしておきます。
※浴室内は撮影不可なのと、記録と記憶に残す為、東京銭湯Webサイトより拝借しております。